必要なのは、蒸気と水だけ。

ヨシタケホットウォーターシステムは、蒸気を熱源とした瞬間湯沸器タイプの温水製造装置です。
蒸気と水さえあればどこでも瞬時に温水が供給でき、必要な時に必要な量だけ温水を供給できます。
特定の時間帯に集中して温水を使用する場合に温水づくりのための待ち時間を削減できる、
温水を使用する時間帯・使用しない時間帯が分かれる場合に待機エネルギーロス削減、放熱ロス削減ができる、などさまざまなメリットがあります。
特に食品工場においては、このような温水の使い方をする場合が多く、ヨシタケホットウォーターシステム導入による効果が大きく顕れています。

ヨシタケホットウォーターシステムは、食品工場をはじめあらゆる工場・施設で、洗浄や殺菌の生産工程から手洗い・シャワーまで、幅広い用途でご使用頂けます。

手洗い・シャワー 手洗い・シャワー
手洗い、シャワー、風呂など食品工場をはじめあらゆる
工場・施設での一般的な給湯
床洗浄 床洗浄 
製造工程の開始前および終了後の現場フロアの洗浄
器具洗浄 器具洗浄
厨房器具・食器や、細かな配管部品などの洗浄
装置洗浄 装置洗浄
製造工程の開始前および終了後のタンク、ニーダーなど装置の洗浄
製造工程 製造工程
製造工程でタンクやニーダーなどへ供給する仕込み水
殺菌工程 殺菌工程
生産品・機器・配管の滅菌および殺菌
C.I.P C.I.P
工場配管・設備のCIP洗浄における、酸/アルカリ洗浄前後の
温水洗浄、すすぎ工程
   

Hot Water System 時間短縮 残水廃棄ロス低減 貯湯タンク不要 省スペース・簡単短工期 省エネルギー 衛生信頼度向上 安全設計 電気不要 届出・検査不要 安定した蒸気供給 確実なドレン排出 空気排出による迅速な立上り 蒸気外部漏れの低減 フィートフォワード方式とは システムアプリケーション

時間短縮

装置洗浄

ホットウォーターシステムは、瞬時に温水製造ができるため、すべての温水づくりの待ち時間を大幅に短縮することができます。

食品工場における製造工程では、ホットウォーターシステム導入前は、仕込み水(常温約20℃)7000Lを35分間貯めた後、30分間ニーダーへ蒸気を供給し、水を20℃から80℃へ加熱、その後生産へ入るという工程を経ていたのが、ホットウォーターシステム導入後は、瞬時に温水が供給できるため、ニーダーへ80℃温水を35分間貯めた後、すぐに生産へ入れるようになりました。導入前のおよそ半分の時間で生産開始が可能となりました。

また、製造工程前および工程終了後の装置洗浄、床洗浄、器具洗浄に温水を使用していた食品工場では、ホットウォーターシステムを導入し、温水づくりの待ち時間が短縮できたことにより、早出・残業時間が大幅に削減できたという実績もございます。

食品工場における製造工程

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残水廃棄ロス低減

バクテリアリスク低減

近年、工場や施設においては、バクテリアリスク低減のために定期的にタンクや配管の残水を廃棄する工程を実施される場合があります。
(「給湯設備内における給湯水の滞留防止」に努めるという官公庁や関係機関からの指針もあります。)
特に食品工場におきましては、バクテリアリスク低減、品質・衛生面の向上のため、毎日、前日の残水を廃棄する場合もございます。

ヨシタケホットウォーターシステムは、温水を貯めるためのタンクが不要で、かつ保有水量がタンクと比較して大幅に少ないため、このようなバクテリアリスク低減のための残水を廃棄する工程において、大きな効果が得られます。

装置内の残水廃棄によるロスをストレージタンクと比較しました。

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貯湯タンク不要

レジオネラ菌の繁殖抑制

温水タンクなど流れによどみがあるタイプは、レジオネラ菌等のバクテリアが繁殖しやすいとも言われています。
ヨシタケホットウォーターシステムは、蒸気と水さえあればどこでも瞬時に温水が供給できるため、温水を貯めるためのタンクが不要です。

ヨシタケホットウォーターシステムを導入し、タンクを使用しない温水システムとすることにより、レジオネラ菌のどの繁殖を抑制することができ、衛生信頼度が向上します。

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省スペース・簡単短工期

ヨシタケホットウォーターシステムは、タンクにお湯を貯めておく必要がないため、ストレージタンクシステムと比較して大きな三次元省スペースが実現できます。

占有面積約1/3に。3次元スペース約1/6に。

  HWS タンク ※
HWS型式 床面積 (m2) 三次元スペース (m3) 床面積 (m2) 三次元スペース (m3)
HE-415 0.83 1.02 3 4.5
HE-535 1.19 1.67 5 10
HE-665 1.40 2.21 6 18
HN-200SS 1.52 2.71 6 18
HN-200AS 1.74 3.15 6 18
HN-200HSS 1.62 2.62 4.5 13.5
HN-200HAS 1.96 3.18 4.5 13.5
※ホットウォーターシステム1時間あたりの給湯量分を貯める容積と仮定

ヨシタケホットウォーターシステム

タンクが必要な温水システムの場合、ボイラー室や機械室にタンクを設置するのが一般的ですが、ヨシタケホットウォーターシステムの場合、省スペース化できることにより、温水使用現場への設置が可能になります。それにより、下記のような効果が得られます。

・放熱によって温度が下がった温水を再加熱し、温度を一定に保つ循環ラインが不要になり、待機時間のエネルギーロスが削減できる。
・温水配管の保有水量が少なくなり、立上時の昇温のためのエネルギー、放熱エネルギーが削減できる。
・配管を短くすることができ、蒸気と水を接続するための簡単工事のため、配管施工費用および保温施工費用が削減できる。

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省エネルギー

間接加熱方式の場合、蒸気の潜熱を利用するため、潜熱の高い低圧蒸気を利用するシステムが効果的です。
ヨシタケホットウォーターシステムは、0.1MPa以下の低圧蒸気を使用する省エネルギー設計となっています。

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衛生信頼度向上

コルゲートチューブ

蒸気で温水をつくる方法は、大きく分けて「直接加熱方式」と「間接加熱方式」の2つの方法があります。

直接加熱方式は、水を貯めたタンクや槽に直接蒸気を吹き込む方法です。蒸気の全熱を利用できるというメリットがありますが、蒸気・ドレン中に含まれる薬液や配管中の錆やスケールなどが、温水の水質に影響を与える場合があります。

間接加熱方式は、熱交換器を使用して蒸気の熱だけを水に伝える方法です。蒸気と水が接触しないため、蒸気・ドレンの水質が温水に影響を与えることはありません。

ヨシタケホットウォーターシステムは、間接加熱方式のため、温水の衛生信頼度が向上します。

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安全設計

フェイルセーフティー

現場で温水を使用する際、安全性の確保は最優先事項となります。
しかしながら、どのようなシステムでも故障は考えられます。

蒸気-水混合式ミキシングバルブの場合には、水圧と蒸気圧力のバランスがくずれた場合に、温水温度の上昇や温水出口から蒸気が吹き出す可能性があります。また、ミキシングバルブ手前に設置する逆止弁の漏れが発生した場合、蒸気配管に水がまわり込み、蒸気通気時にウォーターハンマーが発生する可能性があります。
また、間接加熱の場合でも、蒸気のフィードバック制御の場合は、コントロールバルブや温度センサー、電気計装などコントロール系の故障や、コントロールバルブからのリークによって、温水温度が上昇する可能性があります。

フィートフォワード制御のヨシタケホットウォーターシステムは、水圧の差圧制御による水量コントロールのため、万一ダイヤフラムが破損した場合でも、熱交換器側への通路を遮断し、温水温度は低下します。
ヨシタケホットウォーターシステムは、ダイヤフラムが破損した場合でも、温水温度が低下する側になるよう安全設計しています。

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電気不要

メカニカル式温度制御

独自のメカニカル式温度制御で、電気・計装品は必要ありません。

※HN-300Mのみ制御のための電気が必要となります。

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届出・検査不要

一般的なストレージタンクは、第1種圧力容器の適用を受けることが多く、設置時の届け出および定期検査を必要とします。
ヨシタケホットウォーターシステムは、低圧&コンパクト設計で第1種圧力容器に該当しないのため、設置時の届け出および毎年の定期検査は不要です。

※HE-665型フローライトテンプに関しては、小型圧力容器となります。弊社で製作時に小型圧力容器個別検査を受験し、交付された個別検査合格の明細書を添付します。
なお小型圧力容器は、設置時の届け出および毎年の定期検査は不要です。

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安定した蒸気供給

GP-2000

高精度制御、低圧制御可能なパイロット式ダイヤフラム型減圧弁を採用

ヨシタケホットウォーターシステムは、熱交換器に供給される蒸気用減圧弁として、高精度制御・低圧制御可能なパイロット式ダイヤフラム型減圧弁GP-2000を採用しています。
広い受圧部を有するダイヤフラム採用の減圧弁のため、僅かな二次側圧力変化・大きな流量変化にも敏感に応答反応することができます。圧力制御の高精度化、低オフセット化、大流量対応、安定した低圧制御が可能となりました。
また、本体など耐圧部にFCD450(球状黒鉛鋳鉄)採用、球状メインバルブ採用、高耐久ダイヤフラム採用、ストレーナ内蔵により、驚異の耐久性も兼ね備えています。

※HN-200AS、HN-200HASはGP-1000ASとなります。

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確実なドレン排出

TB-814

最も耐久性、信頼性、省エネルギー性の高いTRAPSTARシリーズバケット式スチームトラップを採用

ヨシタケホットウォーターシステムは、熱交換器一次側および二次側のスチームトラップとして、最も耐久性、信頼性、省エネルギー性の高いバケット式スチームトラップを採用しています。
バケット式スチームトラップは、ドレンと蒸気の比重差、つまりドレンの有無で作動する、最もシンプルかつ確実な作動原理のスチームトラップです。そのため、配管・熱交換器のドレン滞留はありません。
また、構造的にごみ・スケール、ウォーターハンマーに強い上に、フリーフローティングレバー・球状バルブを採用することにより、究極の耐久性能を有しています。
さらに、本体上部のわずかなスペースとバケット上部以外はドレンにより水封されているため、蒸気ロスがなく、放熱ロスも最小限です。

ヨシタケホットウォーターシステムは、このバケット式スチームトラップを採用することにより、ウォーターハンマーの軽減、熱交換器の熱効率の最大限の利用、熱交換器および減圧弁などバルブ類の長寿命化を実現しています。

※HN-200SS、HN-200HSS、HN-300Mシリーズは、より積極的に蒸気・ドレンを分離できるドレンセパレータも採用しています。

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空気排出による迅速な立上り

蒸気用エアベントを採用

ヨシタケホットウォーターシステムは、熱交換器の蒸気中の空気を排出するため蒸気用エアベントを採用しています。
ボイラー運転前の蒸気配管には必ず空気が存在し、またボイラー給水中には必ず空気が溶解しています。空気は熱伝導率が低く、熱交換器内に滞留すると熱効率が大幅に低下するため、熱交換器内から排出する必要があります。また、空気排出が早いほど、立上り時間が短縮できます。
ヨシタケホットウォーターシステムは、スチームトラップからの空気排出に加え、蒸気用エアベントを採用することにより、低温空気をすばやく排出し、装置立上り時間の短縮、温水製造時間の短縮を実現しました。

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蒸気外部漏れの低減

BSV

ベローズバルブを採用

ヨシタケホットウォーターシステムは、蒸気用の手動バルブとしてベローズバルブBSV-1-10を採用しています。※
内部にベローズを採用することにより、摺動によるグランド部からの外部漏れがなくなり、蒸気漏れによるエネルギーロスを削減することができます。
また、グランドパッキンの増し締めが不要なので、ステムの押し付けによるハンドル回転の干渉がなく、操作トルクが大幅に軽減されています。

※型式、バルブの箇所によって異なります。

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フィートフォワード方式とは

温水温度の変化の原因となる温水使用量の変化を圧力差(水圧の変化)で検出し、あらかじめ決められた比率で冷水と熱水を混合し温度を維持しながら流量変化に対応するシステムです。
一般的にはフィードバック方式を採用していますが、この方式は温度変化が発生してから蒸気を制御するため、温水温度制御にタイムラグが生じやすくなります。また多くの場合、ストレージタンクが必要になり、タンクレスシステムの場合は高感度のコントロールシステムが必要になります。

温水温度変化のメカニズム

フィートフォワード方式のメリット

調整弁・熱交換器

例

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システムアプリケーション

これまでさまざまな温水ユーザー様へヨシタケホットウォーターシステムを納入した実績の中で、それぞれの温水の使い方・ご要望に応じた工場全体の温水システム(システムアプリケーション)の設計・施工の実績があります。
温水ユーザー様の温水の使い方・ご要望に応じて、最も適したシステムアプリケーションをご提案させていただきます。
また、システム設計や施工などのエンジニアリングにもご協力させていただきます。

スタンダードフロー

循環システムフロー

複数温度ライン分岐システム

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