Fluid Control Engineering
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Fluid Control Engineering
ボイラーで発生した蒸気は、輸送管によって工場内の必要な箇所に分配されます。
この蒸気配管システムについて重要なことは、まず第1に輸送すべき蒸気量に応じて、適正な口径を選定することです。
蒸気管口径の概算値は、蒸気の平均流速が30m/sとなるような口径として求められます。
口径が過小であるときは、流速過大となるため、蒸気使用装置に達するまでの間の圧力降下が大きくなります。
反対に口径が過大のときには、圧力損失は小さくなりますが、配管工事費が高くなります。
第2に輸送管の運転上重要なことは、管内からのドレン除去です。
輸送管内で発生するドレン量はわずかですが、時間とともに蓄積し、その上ある部分に集まって、いわゆるウォーターハンマーを生じることがあり、また管材料腐食の原因でもあります。
このため輸送管内のドレンは速やかに管外に排出しなければなりません。
第3に重要なことは、蒸気輸送中の蒸気漏れや放熱による熱損失をできるだけ少なくして、蒸気装置への乾き飽和蒸気の供給を確保することです。
輸送中の損失熱は、何らの仕事をすることなく失われるので、はっきりした損失であって、このため蒸気の質が低下します。
すなわち損失熱量に応じて蒸気の一部が凝縮して湿り蒸気となり、蒸気の保有熱量が低下します。
これを防ぐため輸送管はすべて保温されます。
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