Fluid Control Engineering
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蒸気使用装置を効率的に運転するための原則は、
です。
供給蒸気が湿り蒸気である場合にはもちろん飽和蒸気よりもエンタルピが小さくなります。
蒸気の潜熱は圧力が低いほど大きいので、低圧になるほど同じ湿り度でも蒸気エンタルピの減少率が大きくなります。
装置に湿り蒸気が供給されると、伝熱面のドレン膜が厚くなるので、装置の出力が低下します。
ドレンはスケールや配管施行のとき用いるペーストなどの異物を含むことが多く、これらは伝熱面上に付着して装置の出力をさらに低下させます。
ドレンはこのように装置の効率的な運動を妨げ、その上すでに加熱仕事を終え、加熱能力を持っていないので、できるだけ速やかに装置外に排出しなければなりません。
長い間当り前として放置してきた熱利用の現状を根本から見直すことは、省エネルギーを考えた上でとても重要なことです。
単なる省エネルギーでなく、品質・生産性の面から“どんな熱を、どのように与える事が最良か?”という、最も基本的な問題までにさかのぼり、蒸気システム の効率化を追求する事が、結果的に大きな「省エネルギー効果」が生じ、その他複合的なメリットも得られることと思います。
蒸気システムの効率化を進めていく上で、必ず出てくる問題として「蒸気の質」があります。蒸気の質とは、具体的には蒸気に含まれる水分量(ドレン量)で表し、「乾き度」または「湿り度」で表現します。
蒸気輸送中に発生したドレンは、前項に記述した様に、配管のレイアウトと適切なスチームトラップの設置により除去します。
これにより、蒸気を使用する機器入口にはドレンの少ない蒸気が供給されることになります。さらに蒸気の質を改善するために、ドレンセパレーター(汽水分離機)を設置することにより、限りなく飽和渇き蒸気に近づけます。
DS-1,DS-2型ドレンセパレーターは、蒸気を通路形状によって発生する遠心力を利用して、効率良くドレンを分離できます。分離されたドレンはドレンセパレーター下部に集められ、スチームトラップにより排出されます。
ドレンの除去は蒸気の質改善ばかりでなく、減圧弁、制御弁等の弁体の侵食を防ぐ効果もありますので、主要機器類の一次側にドレンセパレーターの併設が理想的です。
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